共同経営·統合新病院整備に係る基本的事項(案)について
県立中央病院と青森市民病院のあり方に関する基本方針(令和4年2月)に基づき、令和4年4月から「青森県病院局・青森市民病院事務局合同検討チーム」を設置し、検討を進めるとともに、県と青森市の関係部局で構成する「共同経営·統合新病院整備調整会議」を経て、今般、共同経営·統合新病院整備の方向性について「共同経営·統合新病院整備に係る基本的事項(案)」として取りまとめました。
(1)新病院の方向性·コンセプト
新病院は、「青森地域保健医療圏における中核病院」、「県全域を対象とした高度、専門、政策医療の拠点病院」としての役割を継承するとともに、医療機能·サービスの更なる充実、地域の医療機関等への支援、医療従事者の人材確保·育成などにより、良質で質の高い医療を提供する。
(2)経営形態
自律的·弾力的かつ着実な運営が期待される企業団又は地方独立行政法人(非公務員型)のいずれかを基本とする。
※職員団体等の意見も踏まえ決定。

(3)病床規模
①一般病床数については、新病院の整備時期を見据え、両病院の患者見込数や適切な病床利用率等を基に設定する。(現時点での推計:800~900床)
② ①に加え、感染症病床や精神・身体合併症患者対応病床等の一般病床以外の病床について、必要病床数等を検討の上、設定する。
(4)整備場所
次の観点やドクターヘリの運航、医療従事者の通勤確保等を考慮し、候補地を選定する。
①医療の高度化や医療環境の充実など、整備に必要な面積の確保
②大規模災害時においても、診療に重大な支障を来さない
③工期短縮・費用節減の観点から、即存建物がなく、確保が容易な土地
④医療圏域内外の救急患者の搬送、患者の通院アクセスに適している
検討対象地
① 旧県立青森商業高校及び県立中央病院敷地(約10.8万m)
② 青森県総合運動公園(約10万m)(※野球場部分を除く。)
③青い森セントラルパーク(約7.4万m)
【参考】
県立中央病院(約5.5万m)
青森市民病院(約1.9万m)

(5)救急医療体制
地域における二次、三次救急の中核的な医療機関として、専門スタッフの増員を図るとともに、地域の関係機関等と連携し、救急医療提供体制を強化する。
(6)新興感染症対策
新型コロナウイルス感染症における対応や、国の新興感染症対策に係る今後の方向等を踏まえつつ、新興感染症対策の中核的な病院として、感染拡大時を想定し、転用スペース等を含めた感染症対応病床の増強、対応設備等の整備及び専門スタッフ等のマンパワーの確保など、機能・体制を充実・強化する。
(7)地域の医療機関との連携推進
適切な転院調整ができるよう地域医療連携推進法人の設立なども視野に入れ、転院患者の受入先確保のため、回復期機能を有する医療機関等との連携体制を構築する。
(8)地域医療支援
県立・市立病院としての役割・責務を引き継ぎ、青森地域保健医療圏はもとより、県全域の地域医療を積極的に支援する。
(9)整備・運営費負担割合
新病院が両病院の役割・機能等を引き継ぐこととしていることを踏まえ、適切な負担割合を設定する。
今後の方針
●共同経営・統合新病院整備に係る基本的事項(案)に従い、共同経営・統合新病院整備調整会議等において検討を進め、速やかに共同経営・統合新病院の基本構想・計画(案)の策定に着手し、県・市議会への報告等の所要の手続を経て、県・市議会の御議論をいただいた上で、令和5年度中を目途に、共同経営・統合新病院に係る基本構想・計画を策定する。
●共同経営・統合新病院に係る基本構想・計画の策定後は、基本設計や実施設計などの所要の準備を着実に進めるとともに、県・市議会への状況報告等を適時・適切に行いながら、早期開院に向けて鋭意取り組んでいく。